なおんねーもの、なおす気もねーもの

 

人間誰しもなおらない癖や性格の傾向はあるはずだ。

私の母親は齢六十にして、まだ爪を噛む。命の恩人である高校教師・通称「おまえさん先生」は、六十二歳の時「俺の存在価値って何だろう」と思春期の若者に近い悩みを抱えていた。あるいは、私が今いるカフェの常連おばあちゃんたち、年齢は七十代、彼女らも、まるで女子中学生のように派閥を作って陰口を言ったりする。

「人間いくつになっても変わんねーのか、成長しねーのか」

三十代ビギナーの私がそんな風に考えてしまうのも無理のない展開だろう。

「なおすべき」と「なおしたい」は別モノじゃね?

私は10歳から20代半ばまで、自傷行為があった。ODもしていた。
十代の頃は、自傷を「なおす」気はなかった。「切らないと生きていけない」と思い込んでいたからだ。しかし周囲からすればこれは「なおすべき」行為であった。

二十代になって、考えが変わり、「なおしたい」にチェンジした。時間はかかったし、切るのを我慢するのは大変だったが、私は自傷癖を「なおした」。

周りが何を言おうと「なおす気ねー」ってことも、かなりあると思う。
私で言えばタバコ。現時点でやめる気はないが、「金がかかる」、「吸える店が激減している」という理由で、ちょっと減らそうかな、くらいには思っている。
ただタバコに関しては、私はアディクトが酷い。三時間吸えないと禁断症状みたいなものが出てメンタルが落ち着かなくなる。これは完全なアディクション、「依存」であって、この部分に関しては「なおすべき」とは思っている。

なおす気なかったけどなんかなおったモノ

私は個人的にやりとりをするようになる前からまめた君を知っていて、勝手に親近感を抱いていた。
というのも、私自身、23歳の秋までトランスジェンダー、FtMに近い状態にあったからだ。その辺は個人ブログ「SUNAHAKO;」に書いてるので、興味のある方はご参照あれ。

私は自分を男だと思っていた。男にならないとダメだと思った。男になれないなら死ぬしかないと思っていた。

ところが、ある人物のなにげないひとことで、このトランスまがいの状態が、「なおった」。

ここで留意して欲しいのは、私は決して「トランスやLGBTは『なおる』もの」と言っているわけではない、ってこと。私の場合、精神疾患の症状が原因だったって説が有力だしね。

でもまあ、今でも口汚いし、スカート持ってねーし、化粧もあんましねーし、性自認は女性になったけど、「ボーイッシュな女」的なカテゴリに入るのだろうな。

なおんねーもの、なおす気もねーもの

まめた君と仲良くなったきっかけがロックミュージックだった。私が連載にバンド名とか出してたからね。

今は現在進行形の若いバンドを発掘したりライブに足繁く通うことはなくなったけど、音楽好き・ロック好き体質だけは、なおんねーし、なおす気もねー。三十路だけど、カジュアル&ロックな格好をするのが大好きだ。

ただ、断言はできないのだ。

まさか自分にこんな「変化」、もっと言えば「パラダイムシフト」が起こるとは予想だにしてなかったけど、そして、これは使い古された言葉だけど、

「人間、年を取ると考えが変わる」

これ、結構マジだよ。

まさか自分が女性として男性と結婚するなんて、若い頃の私が聞いたら心停止を起こすんじゃねーかってくらいの展開だ。今だって「子供だけは無理」と考えてはいるが、これだって変化するかもしれない。

自分自身が無意識の内に変化する。これは、かなり恐いことでもある。

だから「なおんねーなりに」生きていくのだ

私は人生の半分以上、メンタルの問題とお付き合いをしている。今の主治医、通称「鼻毛先生」と出会って、回復傾向にあるのは事実だが、自傷みたいに縫って終わり、というわけにはいかない。

メンタルの病気は、「なおすべき」だと思うし、心から「なおしたい」と思う。

だが、繰り返すが、こればかりは「はいよっ!」とはなおせない。

だから、なおんねーなりに、自分の癖・性質としてある程度受け入れて、「なおす」という目標を持って進んでいくしかないのだ。

絶望には飽きた。そんなものに浸るヒマがあるなら何か面白い文章でも書きたいと思う。
「ねおんねーなりに」というラインには、一種の居座り要素・開き直り要素があるじゃないか。
開き直りつつも、それでも私は生きていきますよ、というステイトメントの意味も、私は含めているし、そこはまめた君も同意してくれるはずだ。

長々と書いたけど、「なおす」という言葉について、私は今、こんな風に思っている。

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